2015年10月26日
厳冬期北海道ツーリング装備まとめ(バイク編)
一年の中でも最も寒い時期、
1月から2月にかけての厳冬期の北海道へキャンプツーリングに行ってきましたので、
その時の装備をご紹介いたします。
ツーリングレポートはこちら→「厳冬期北海道ツーリング」
この時期の北海道は地域にもよるのですが、
最低気温は-20℃以下、日中も常に氷点下での走行を想定して装備を準備しました。
気象庁のサイトに過去の天候を調べられるページがあるので参考になります。
サイトはこちら→「過去の気象データ検索」
で、実際に経験できた気温は、
最低気温-25℃、走行中の気温が-15℃。
と、念願の-20℃以下でのキャンプと-10℃以下での雪上ツーリングを経験する事ができました。
想像力を働かせ、あらゆる事に対応できる準備がバイクにも必要です。
それでは装備まとめバイク編です。
◆バイクの防寒対策
極寒の中をバイクで走ってて一番冷えるのは手と足です。(冷えると言うより痛い)
氷点下の気温では、どんなにごっついグローブを使おうが
指の感覚が無くなるのは時間の問題です。
そこで素晴らしい効果を発揮するのがハンドルカバーです。
私はオフ車の定番、ラフアンドロードのホットウォーマーを使用しています。
装着状態

見た目はカッコ悪いかも知れませんが、
おそらくハンドルカバー無しでは凍傷になると思います。
しかし、ハンドルカバーだけでは痛みは無くなりますが冷える事からは逃げられません。
そこで登場するのが「グリップヒーター」です。
ホンダ純正のグリップヒーター
これを装着すれば完璧です。冷たくないどころか、コタツ状態になります(^^)
ネット上で「効果がイマイチ」なんて意見も偶に見かけますが、
おそらく電源の供給が上手く出来ていないのでは無いでしょうか。
それにハンドルカバーが無いと、効果は半減ですね。
私はメーカー純正の接続キットは使用せずに、バッテリーからリレーを介して
電源を供給しています。
-15℃での走行中でもグリップヒーターのおかげで手だけは暖かいです。
あと、私は装着していませんが風防があればより良いかもですね。
◆バイクの雪上走行対策(氷含む)
真冬の北海道ですので当然のごとく路面は雪と氷ばかりで真っ白です。
(それを求めて行ってますが(笑)
路面は非常に滑りやすく、バランスを崩した時は足で路面を蹴って立て直します。
なのでバイクの足付きが良くないと非常に困ります。
しかし、XR250は結構シートが高い…。(それとも私の股下が短いのか?)
そこで、足付き改善対策が必要になってきます。
私が行った足付き改善は、
「リアサスのリンクロッド交換」
「リアサスのイニシャル抜き」
「フロントフォークの突き出し増加」
の三点です。
リアサスのリンクロッドはラフアンドロードの物を使用しています。
リンクロッド

リアサスのイニシャルはサスペンションユニットのイニシャルアジャスターを3回転ほど緩める。
倒立サスのXR250の場合、フロントフォークは構造上あまり突き出せ無いのですが、
少しでも前後のバランスをとる為に、可能な範囲で突き出しています。
(正立フォークは結構突き出せる様です。)
これでかなり足付きは改善されました。まぁこれでもセローの足付きには負けますが。
そして、「これが無いと話にならない」のがスパイクタイヤです。
自作のスパイクタイヤ

新雪のフカフカ路面であれば、ブロックタイヤのみでもそこそこ行けるのですが、
アイスバーンになるとバイクは全く進めません。直進すら不可能です。
以前、全面つるぴかアイスバーンと化した舗装林道に普通のブロックタイヤで進入した時は
何回転倒したのか分からないほどコケまくりでした。
しかし、これさえあればアイスバーンや凍結路面は普通に走行できます。
(スパイクが有っても勿論滑ります。スパイク無しと比較しての話です。)
今まではオークションで購入した中古のスパイクタイヤを使用していたのですが、
今回はあらゆる路面で車に負けない走破性を得るべくスパイクタイヤを自作しました。
関西や信州の山間部の積雪路と違って、
北海道では市街地のガタガタアイスバーンを車の流れに合わせて走行しなければなりません。
極端に遅いペースで走るのは車に轢かれるリスクが上がりますし、
今後の為にも、地元の方々に「冬のバイクは迷惑!」と思われない様にしたかったのです。
ミシュランのAC10をベースに前後合わせて431本のピンを打ち込みました。
アイスバーンではピンが氷を掴み、積雪路では間隔の広いブロックが雪を掴んでくれました。
サイドまで打ち込んだフルピンですので空気圧を下げれば氷の轍もなんのそのでした。
(注)
空気圧を下げる為にビードストッパーを必ず前後に装着しましょう。
しかし、フロントは耐久性も十分だったのですがリアは消耗が激しく、
ツーリング後半はリアが滑る場面が多かったです。
リアの耐久性に関してはもう少し工夫が必要ですね。
(そもそもAC10と言うタイヤは長距離ツーリングに使うタイヤではありません(^^;)
スパイクタイヤ製作の動画を作りましたので、自作に興味がある方はどうぞ。
動画はこちら→https://youtu.be/-620SrEKhNI
(注)
スパイクタイヤの使用には規制があります。
私のツーリングでは、雪や氷の道路でのみスパイクタイヤを使用しています
雪の無い舗装路ではノーマルタイヤで走行していますので、参考にされる方はご注意を…
◆ワイヤー類の交換
バイクはクラッチやアクセル、スピードメーターなど、各所にワイヤーが使用されています。
古いワイヤーは中に雨などの水分が入ってしっまており、
北海道上陸後に動かなくなる可能性大です。
私はクラッチとアクセルワイヤーは新品に交換したのですが、
うっかりメーターワイヤーの発注が抜けていて出発には間に合いませんでした。
その結果、見事に上陸と同時にワイヤーが切れてしまいメーターは沈黙…。
ナビを装着していたので燃料管理は事なきを得ましたが少し焦りました。
ワイヤーに限らず、各所の基本整備も大事です。
◆その他の装備
あと、無くても良いのですが、有ると便利な装備です。
シガーソケット、温度計等ですね。
装着写真

「シガーソケット」
シガーソケットは携帯電話などの充電に便利です。
気温が氷点下を下回ると、電池系のものは全て使用可能時間が短くなります。
アルカリ乾電池などはほとんど使用出来ません。
スマホなどに使用されているリチウムイオン系の充電池も寒さには弱いです。
携帯電話やデジカメはインナーウエア等のポケットに入れて冷やさない工夫が必要です。
乾電池を使用する場合はリチウム系の1次電池が最強ですね。
使用可能温度は-40℃~60℃と明記もされており、-20℃でも容量減少はほとんど感じません。
(エナジャイザーの単3型やカメラ用のCR123Aなどです。)
それと、バイクの装備では無いのですが「大容量のモバイルバッテリー」が便利です。
バイクにシガーソケットがあっても、氷点下では冷え切ったスマホなどは充電すら出来ません。
なので懐でスマホとモバイルバッテリーの両方を温めながら充電していました。
「時計付き温度計」
MOTOFIZZ サーモクロックと言う製品です。
走行中に時間も確認できますし、キャンプの時の気温も確認できます。
なんと言っても、過去8時間の気温を30分刻みで記憶してくれる機能が最高です。
キャンプの朝、起きた時間が最低気温とは限りませんので、
これがあると何時に何度まで冷え込んだのかを知ることができます。
表示する温度も、他の数種類の温度計と比較しましたが、かなり正確に計測していると思います。
ただし、ガラス管の温度計等と比べて温度変化への追従が遅いです。
ですので、走行中の気温の変化等はあまり当てになりません。
もちろん直射日光を受けている時も実際の気温とはズレてしまいます。
使い方さえ見極めれば便利な温度計だと思います。
◆エンジン始動(オプションキックペダル)
エンジンの始動についてです。
最近のバイクはインジェクションになっているので低温時もすぐにエンジン始動できるのかな?
私のXR250は勿論キャブレター式です。
それにバイクのバッテリーも、もれなく寒さには弱いです。
同じXR250でも個体差はあると思いますが、私のXR250の場合は、
出発時の気温が-10℃辺りでセルでの始動は困難になってきます。
ですのでオプションキックペダルが大活躍です。
一度エンジンが温まればあとはセルでも始動可能です。
(出発前にキャブのOHをして以前よりは始動性が向上したんですが…。)
行く時期にもよりますが、1月後半から2月にかけての極寒期は
キックスターターが無いバイクは厳しいかもしれませんね。
(雪や氷の上では押し掛けも難しい。)
最悪「バッテリーを外して寝袋の中で抱いて寝る」という最後の手段もありますが(笑)
(朝、バッテリーを鍋で茹でるのもありか?)
しかし-20℃以下になるとキックを蹴りまくっても全く始動しませんでした。
キックペダルを踏むのがあきらかに重く、低温でオイルが固くなっているのを実感しました。
(オイルはホンダのG3 10w-30です)
その日は気温が-15℃位まで上がるのを待ってようやく始動できました。
-20℃以下ではオイルも極寒に対応したものが必要だと感じました。
次回はホンダのG4 0w-30を使ってみます。
あと、現在計画中なのは電気式のキャブレターヒーターです。
やわらかいオイルとキャブヒーターがあれば、-30℃でも始動可能ではなかろうかと妄想中です(笑)
極寒での始動性最強バイクはインジェクションのカブでしょうね。
インジェクション+キックスターターが最強だと思われます。
(インジェクションのカブは、インジェクションなのにバッテリー無くてもキックで始動できるらしい…。)
◆アイシング対策
北海道に行く前から関西や信州で、雪と極寒を求めてツーリングに出掛けていたのですが、
今までキャブレターのアイシングは一度も経験がありませんでした。
XRはアイシングに強いのかな?
それでも念の為、気持ちばかりではありますがアイシング対策を施しました。

エキゾーストパイプからキャブレターへと銅線を繋いで熱が伝わる様にした
なんちゃってキャブヒーターです。
それでも北海道ではアイシングの症状を2回程経験しました。
ま、走行出来なくなる程ではなかったので事なきを得ましたが、
大量の降雪などに遭っていれば、走行不能な程になっていたかもしれません。
次回はこのなんちゃってキャブヒーターの増強と、
エンジン始動の所でも触れましたが、電気式のキャブヒーターを装着したいと考え中です。
「追記」
2016年は電気式キャブヒーターを増設しました。

XRのキャブレターには取り付ける箇所がないので、
ドリルで穴を開けてタップでネジ山切って取り付けました。
キャブレターに穴を開けるのは失敗が許されない、緊張する作業でしたが、
効果は抜群でした!
走行中のアイシングとは無縁になり、始動前に数分通電する事により始動性も向上し、
-23℃でもキック5回でエンジンを始動できました。
以上が今回の「厳冬期北海道ツーリング」に行った時のバイク装備です。
ただ、行った私が言うのもなんですが、
厳冬期の北海道ツーリングは全くお勧めは出来ません。
市街地は交通量も多く、地元の車は走行ペースも速いです。
転倒した時に後続車や対向車がいれば高い確率で車に轢かれる事になるでしょう。
実際、帰りの船でお会いしたハンターカブの方は、
国道40号線で転倒し、対向車のトラックに轢かれる寸前だったそうです。
(想像しただけで恐ろしい…。)
遊びに行って怪我するのは誰しも望んでいませんし、地元の方にも迷惑を掛けてしまいます。
もし行かれるのであれば自分の行動に責任を持ち、
事前に雪や氷の路面の走行経験を十分に積み、万全の装備で臨みましょう。
(ご注意)
寒さに対する強さや感じ方は個人差が大きいです。
この記事を鵜呑みにせず、事前に寒い地域でテストする事が重要です。
もし、この記事をご覧になって冬の北海道ツーリングに行かれる方は自己責任で…。
1月から2月にかけての厳冬期の北海道へキャンプツーリングに行ってきましたので、
その時の装備をご紹介いたします。
ツーリングレポートはこちら→「厳冬期北海道ツーリング」
この時期の北海道は地域にもよるのですが、
最低気温は-20℃以下、日中も常に氷点下での走行を想定して装備を準備しました。
気象庁のサイトに過去の天候を調べられるページがあるので参考になります。
サイトはこちら→「過去の気象データ検索」
で、実際に経験できた気温は、
最低気温-25℃、走行中の気温が-15℃。
と、念願の-20℃以下でのキャンプと-10℃以下での雪上ツーリングを経験する事ができました。
想像力を働かせ、あらゆる事に対応できる準備がバイクにも必要です。
それでは装備まとめバイク編です。
◆バイクの防寒対策
極寒の中をバイクで走ってて一番冷えるのは手と足です。(冷えると言うより痛い)
氷点下の気温では、どんなにごっついグローブを使おうが
指の感覚が無くなるのは時間の問題です。
そこで素晴らしい効果を発揮するのがハンドルカバーです。
私はオフ車の定番、ラフアンドロードのホットウォーマーを使用しています。
装着状態
見た目はカッコ悪いかも知れませんが、
おそらくハンドルカバー無しでは凍傷になると思います。
しかし、ハンドルカバーだけでは痛みは無くなりますが冷える事からは逃げられません。
そこで登場するのが「グリップヒーター」です。
ホンダ純正のグリップヒーター

これを装着すれば完璧です。冷たくないどころか、コタツ状態になります(^^)
ネット上で「効果がイマイチ」なんて意見も偶に見かけますが、
おそらく電源の供給が上手く出来ていないのでは無いでしょうか。
それにハンドルカバーが無いと、効果は半減ですね。
私はメーカー純正の接続キットは使用せずに、バッテリーからリレーを介して
電源を供給しています。
-15℃での走行中でもグリップヒーターのおかげで手だけは暖かいです。
あと、私は装着していませんが風防があればより良いかもですね。
◆バイクの雪上走行対策(氷含む)
真冬の北海道ですので当然のごとく路面は雪と氷ばかりで真っ白です。
(それを求めて行ってますが(笑)
路面は非常に滑りやすく、バランスを崩した時は足で路面を蹴って立て直します。
なのでバイクの足付きが良くないと非常に困ります。
しかし、XR250は結構シートが高い…。(それとも私の股下が短いのか?)
そこで、足付き改善対策が必要になってきます。
私が行った足付き改善は、
「リアサスのリンクロッド交換」
「リアサスのイニシャル抜き」
「フロントフォークの突き出し増加」
の三点です。
リアサスのリンクロッドはラフアンドロードの物を使用しています。
リンクロッド

リアサスのイニシャルはサスペンションユニットのイニシャルアジャスターを3回転ほど緩める。
倒立サスのXR250の場合、フロントフォークは構造上あまり突き出せ無いのですが、
少しでも前後のバランスをとる為に、可能な範囲で突き出しています。
(正立フォークは結構突き出せる様です。)
これでかなり足付きは改善されました。まぁこれでもセローの足付きには負けますが。
そして、「これが無いと話にならない」のがスパイクタイヤです。
自作のスパイクタイヤ
新雪のフカフカ路面であれば、ブロックタイヤのみでもそこそこ行けるのですが、
アイスバーンになるとバイクは全く進めません。直進すら不可能です。
以前、全面つるぴかアイスバーンと化した舗装林道に普通のブロックタイヤで進入した時は
何回転倒したのか分からないほどコケまくりでした。
しかし、これさえあればアイスバーンや凍結路面は普通に走行できます。
(スパイクが有っても勿論滑ります。スパイク無しと比較しての話です。)
今まではオークションで購入した中古のスパイクタイヤを使用していたのですが、
今回はあらゆる路面で車に負けない走破性を得るべくスパイクタイヤを自作しました。
関西や信州の山間部の積雪路と違って、
北海道では市街地のガタガタアイスバーンを車の流れに合わせて走行しなければなりません。
極端に遅いペースで走るのは車に轢かれるリスクが上がりますし、
今後の為にも、地元の方々に「冬のバイクは迷惑!」と思われない様にしたかったのです。
ミシュランのAC10をベースに前後合わせて431本のピンを打ち込みました。
アイスバーンではピンが氷を掴み、積雪路では間隔の広いブロックが雪を掴んでくれました。
サイドまで打ち込んだフルピンですので空気圧を下げれば氷の轍もなんのそのでした。
(注)
空気圧を下げる為にビードストッパーを必ず前後に装着しましょう。
しかし、フロントは耐久性も十分だったのですがリアは消耗が激しく、
ツーリング後半はリアが滑る場面が多かったです。
リアの耐久性に関してはもう少し工夫が必要ですね。
(そもそもAC10と言うタイヤは長距離ツーリングに使うタイヤではありません(^^;)
スパイクタイヤ製作の動画を作りましたので、自作に興味がある方はどうぞ。
動画はこちら→https://youtu.be/-620SrEKhNI
(注)
スパイクタイヤの使用には規制があります。
私のツーリングでは、雪や氷の道路でのみスパイクタイヤを使用しています
雪の無い舗装路ではノーマルタイヤで走行していますので、参考にされる方はご注意を…
◆ワイヤー類の交換
バイクはクラッチやアクセル、スピードメーターなど、各所にワイヤーが使用されています。
古いワイヤーは中に雨などの水分が入ってしっまており、
北海道上陸後に動かなくなる可能性大です。
私はクラッチとアクセルワイヤーは新品に交換したのですが、
うっかりメーターワイヤーの発注が抜けていて出発には間に合いませんでした。
その結果、見事に上陸と同時にワイヤーが切れてしまいメーターは沈黙…。
ナビを装着していたので燃料管理は事なきを得ましたが少し焦りました。
ワイヤーに限らず、各所の基本整備も大事です。
◆その他の装備
あと、無くても良いのですが、有ると便利な装備です。
シガーソケット、温度計等ですね。
装着写真

「シガーソケット」
シガーソケットは携帯電話などの充電に便利です。
気温が氷点下を下回ると、電池系のものは全て使用可能時間が短くなります。
アルカリ乾電池などはほとんど使用出来ません。
スマホなどに使用されているリチウムイオン系の充電池も寒さには弱いです。
携帯電話やデジカメはインナーウエア等のポケットに入れて冷やさない工夫が必要です。
乾電池を使用する場合はリチウム系の1次電池が最強ですね。
使用可能温度は-40℃~60℃と明記もされており、-20℃でも容量減少はほとんど感じません。
(エナジャイザーの単3型やカメラ用のCR123Aなどです。)
それと、バイクの装備では無いのですが「大容量のモバイルバッテリー」が便利です。
バイクにシガーソケットがあっても、氷点下では冷え切ったスマホなどは充電すら出来ません。
なので懐でスマホとモバイルバッテリーの両方を温めながら充電していました。
「時計付き温度計」
MOTOFIZZ サーモクロックと言う製品です。
走行中に時間も確認できますし、キャンプの時の気温も確認できます。
なんと言っても、過去8時間の気温を30分刻みで記憶してくれる機能が最高です。
キャンプの朝、起きた時間が最低気温とは限りませんので、
これがあると何時に何度まで冷え込んだのかを知ることができます。
表示する温度も、他の数種類の温度計と比較しましたが、かなり正確に計測していると思います。
ただし、ガラス管の温度計等と比べて温度変化への追従が遅いです。
ですので、走行中の気温の変化等はあまり当てになりません。
もちろん直射日光を受けている時も実際の気温とはズレてしまいます。
使い方さえ見極めれば便利な温度計だと思います。
◆エンジン始動(オプションキックペダル)
エンジンの始動についてです。
最近のバイクはインジェクションになっているので低温時もすぐにエンジン始動できるのかな?
私のXR250は勿論キャブレター式です。
それにバイクのバッテリーも、もれなく寒さには弱いです。
同じXR250でも個体差はあると思いますが、私のXR250の場合は、
出発時の気温が-10℃辺りでセルでの始動は困難になってきます。
ですのでオプションキックペダルが大活躍です。
一度エンジンが温まればあとはセルでも始動可能です。
(出発前にキャブのOHをして以前よりは始動性が向上したんですが…。)
行く時期にもよりますが、1月後半から2月にかけての極寒期は
キックスターターが無いバイクは厳しいかもしれませんね。
(雪や氷の上では押し掛けも難しい。)
最悪「バッテリーを外して寝袋の中で抱いて寝る」という最後の手段もありますが(笑)
(朝、バッテリーを鍋で茹でるのもありか?)
しかし-20℃以下になるとキックを蹴りまくっても全く始動しませんでした。
キックペダルを踏むのがあきらかに重く、低温でオイルが固くなっているのを実感しました。
(オイルはホンダのG3 10w-30です)
その日は気温が-15℃位まで上がるのを待ってようやく始動できました。
-20℃以下ではオイルも極寒に対応したものが必要だと感じました。
次回はホンダのG4 0w-30を使ってみます。
あと、現在計画中なのは電気式のキャブレターヒーターです。
やわらかいオイルとキャブヒーターがあれば、-30℃でも始動可能ではなかろうかと妄想中です(笑)
極寒での始動性最強バイクはインジェクションのカブでしょうね。
インジェクション+キックスターターが最強だと思われます。
(インジェクションのカブは、インジェクションなのにバッテリー無くてもキックで始動できるらしい…。)
◆アイシング対策
北海道に行く前から関西や信州で、雪と極寒を求めてツーリングに出掛けていたのですが、
今までキャブレターのアイシングは一度も経験がありませんでした。
XRはアイシングに強いのかな?
それでも念の為、気持ちばかりではありますがアイシング対策を施しました。

エキゾーストパイプからキャブレターへと銅線を繋いで熱が伝わる様にした
なんちゃってキャブヒーターです。
それでも北海道ではアイシングの症状を2回程経験しました。
ま、走行出来なくなる程ではなかったので事なきを得ましたが、
大量の降雪などに遭っていれば、走行不能な程になっていたかもしれません。
次回はこのなんちゃってキャブヒーターの増強と、
エンジン始動の所でも触れましたが、電気式のキャブヒーターを装着したいと考え中です。
「追記」
2016年は電気式キャブヒーターを増設しました。

XRのキャブレターには取り付ける箇所がないので、
ドリルで穴を開けてタップでネジ山切って取り付けました。
キャブレターに穴を開けるのは失敗が許されない、緊張する作業でしたが、
効果は抜群でした!
走行中のアイシングとは無縁になり、始動前に数分通電する事により始動性も向上し、
-23℃でもキック5回でエンジンを始動できました。
以上が今回の「厳冬期北海道ツーリング」に行った時のバイク装備です。
ただ、行った私が言うのもなんですが、
厳冬期の北海道ツーリングは全くお勧めは出来ません。
市街地は交通量も多く、地元の車は走行ペースも速いです。
転倒した時に後続車や対向車がいれば高い確率で車に轢かれる事になるでしょう。
実際、帰りの船でお会いしたハンターカブの方は、
国道40号線で転倒し、対向車のトラックに轢かれる寸前だったそうです。
(想像しただけで恐ろしい…。)
遊びに行って怪我するのは誰しも望んでいませんし、地元の方にも迷惑を掛けてしまいます。
もし行かれるのであれば自分の行動に責任を持ち、
事前に雪や氷の路面の走行経験を十分に積み、万全の装備で臨みましょう。
(ご注意)
寒さに対する強さや感じ方は個人差が大きいです。
この記事を鵜呑みにせず、事前に寒い地域でテストする事が重要です。
もし、この記事をご覧になって冬の北海道ツーリングに行かれる方は自己責任で…。
2014年12月22日
XR250のその後。
XR250のジェネレーターが壊れてしまい、先週は出撃できなかったのですが…。
注文していた部品も揃ったので早速交換しました~。
(最近は通販サイトのウェビックで純正部品を取り扱っているので発注も楽です。)
ジェネレーターの抵抗値を調べるとステーターがアースと短絡していました。
原因は開けて見ないと分かりませんが、取りあえず交換です。
まずは左のクランクケースカバーを開けます。

XRの場合はカバー側にステーターが付いてます。

なんと、中を確認するとコイル部分に何か引きちぎれた様な鉄片が刺さってる。
これが短絡の原因だな。
コイツが原因でした。

で、何でこんな物が刺さってたのかと言いますと…。
コイルからの配線を押さえる部品があるのですが、
おそらく、その部品をとめてるボルトが、何らかの原因で緩んでフライホイールに接触してしまった様です。
ここでサンデーメカニックの皆さんなら「じゃあ、その千切れた部品はどうすんの?」
と、お思いですよね。(私も趣味のサンデーメカニックですけどw)
「大丈夫だ!!」
「こんな事もあろうかと!」
「内部の部品は全て発注しておいたんだ!!」
なんつってw
どっかで見たセリフですね。
何回もカバー開けるのは非常に手間なので、発注しておいて良かった(^^)
我ながらナイス発注ww
部品の交換自体は割と簡単なのですが、
エンジン周りの整備で一番大変なのが古いガスケットの清掃です。
傷をつけない様にスクレイパーで根気よくはがして、
新品のステーターを取り付けます。
新品のステーター。22,000円也(>_<)

後はサービスマニュアル通りの手順で組み付けるだけ。
(組み上げて、オイルも入れた後にワッシャー1枚入れ忘れた事に気が付いて、
またバラしてたのは内緒ですw)
そんなこんなで、試運転も終わり、無事にバッテリー充電電圧も正常になりました。
これでいつでも出撃できる体制を整える事ができました。
どこ行こうかな~♪
注文していた部品も揃ったので早速交換しました~。
(最近は通販サイトのウェビックで純正部品を取り扱っているので発注も楽です。)
ジェネレーターの抵抗値を調べるとステーターがアースと短絡していました。
原因は開けて見ないと分かりませんが、取りあえず交換です。
まずは左のクランクケースカバーを開けます。

XRの場合はカバー側にステーターが付いてます。

なんと、中を確認するとコイル部分に何か引きちぎれた様な鉄片が刺さってる。
これが短絡の原因だな。
コイツが原因でした。

で、何でこんな物が刺さってたのかと言いますと…。
コイルからの配線を押さえる部品があるのですが、
おそらく、その部品をとめてるボルトが、何らかの原因で緩んでフライホイールに接触してしまった様です。
ここでサンデーメカニックの皆さんなら「じゃあ、その千切れた部品はどうすんの?」
と、お思いですよね。(私も趣味のサンデーメカニックですけどw)
「大丈夫だ!!」
「こんな事もあろうかと!」
「内部の部品は全て発注しておいたんだ!!」
なんつってw
どっかで見たセリフですね。
何回もカバー開けるのは非常に手間なので、発注しておいて良かった(^^)
我ながらナイス発注ww
部品の交換自体は割と簡単なのですが、
エンジン周りの整備で一番大変なのが古いガスケットの清掃です。
傷をつけない様にスクレイパーで根気よくはがして、
新品のステーターを取り付けます。
新品のステーター。22,000円也(>_<)

後はサービスマニュアル通りの手順で組み付けるだけ。
(組み上げて、オイルも入れた後にワッシャー1枚入れ忘れた事に気が付いて、
またバラしてたのは内緒ですw)
そんなこんなで、試運転も終わり、無事にバッテリー充電電圧も正常になりました。
これでいつでも出撃できる体制を整える事ができました。
どこ行こうかな~♪
タグ :整備
2014年12月08日
バイクの冬支度に向けてポチっと
いや~、12月に入ってから急に寒くなってきましたね~。
極寒大好き変態ライダーは気温が下がってくると、何だかソワソワしてしまいます。
紀伊山地もそろそろ雪化粧の時期ですね。
和歌山の龍神スカイラインもチェーン規制が始まってるので、おそらく雪が積もり出していると思われます。
年明けにはこんな感じかな?

さてさて、今年も本格的にキャンプツーリングのシーズンがやって来ましたので、
バイクの冬支度にも取り掛からねばなりません。
バイクに関して、今年も例年どうりの装備でほぼ問題無いと考えています。
以前の記事→冬季ツーリング装備まとめ(バイク編)
が、しかし、来年の1月~2月辺の厳冬期に、とある作戦を計画中でして…
(まだ、作戦を決行できるか確定していないので作戦内容は伏せさせて頂きますが…)
さらなる雪道を、今までよりも安全に走行出来る装備が必要と考えています。
長距離に及ぶ積雪路やアイスバーンを安全に走行するには、スパイクタイヤ以外の選択肢はほぼ無いでしょう。
今使用しているタイヤは今年で3シーズン目になります。
フロントがダンロップのD603、リアがピレリのMT21をベースタイヤに使用しています。
3シーズン目ですがまだ大丈夫…かな?

このスパイクタイヤ、リアのグリップはそこそこなんですが、フロントが若干不安なんですよね。
ダンロップのD603ベースなのでブロックの高さがあまり無く、
アイスバーンは問題無いのですが、積雪が多くなると少し厳しいです。
そこで、某オクでたまたま見つけたスパイクタイヤが良さげだったのでポチりました。
右が新たに購入したタイヤ

ブロックも高く、積雪にも強そうです。未使用新品で1万円程でしたのでかなりお買い得でした(^^)
それから、今まで使用していたタイヤも、今回購入したタイヤも、
タイヤの端っこのブロックにはスパイクが打ち込まれていません。
実際、走行中はバイクをそこまでバンクさせる事は無いのですが、転倒した際にバイクを起こす時に、
端っこにスパイクが無いとバイクが滑ってしまいかなり大変です。
それから、車が作ったワダチから脱出する際にも有効です。
その端っこのブロックに追加でピンを装着しようと思いポチったのがこちら。

アメリカから海外通販で取り寄せた「KOLD KUTTER」の簡易スパイクピンです。
250本入りで20ドルほど。送料合わせて40ドルちょっとでした。
購入先のサイト→KOLD KUTTER
通常のスパイクピンと違い、ねじ込み式ですので簡単に装着できます。
ネジ部分の長さは10mmぐらい(サイズは色々ありました)

頭は六角です

充電ドライバーのビットと同じサイズ

簡単に打ち込めます

打ち込み状態

ビット式のドライバーがあれば人力でもねじ込めます。

でも、装着が簡単なだけに簡単に抜けてしまいそうで不安なんですよね。
走行テストもきっちり行ってから本番に備えないといけませんね。
これが使い物になるのであれば、結構お手軽に雪用タイヤの製作が可能です。
フルサイズのオフ車用にスパイクタイヤを購入するとなると、前後セットで7、8万円は掛かりますし、
スパイクタイヤの自作となると、道具だけでも結構な金額になりそうです。
この簡易スパイクが走行に耐えうる物なのか、テストの結果はまた報告したいと思います。
ちなみに、250cc以上のバイクのスパイクタイヤは地域により条例で規制されています。
もちろん私は積雪路でのみスパイクタイヤを使用しており、
アスファルトが露出している路面はノーマルタイヤで走行しています…。
スパイクタイヤの使用にはお気を付け下さい…。
追記
「KOLD KUTTER」の簡易スパイクピンについて。
材質はおそらく焼入れした鉄だと思うのですが、やはり耐久性は乏しいですね。
本来のスパイクピンはタングステンの超硬チップが埋め込まれているので、
アスファルトを走行してもあまり磨耗しないのですが、
KOLD KUTTERだと直ぐに無くなってしまいました。
雪国にお住まいで、出発から帰着までずっと雪や氷の上を走れる方なら良いと思うのですが、
私の様な使用方法だと全くダメでした。
素直に本来のスパイクピンを打ち込む方が良い様です。
極寒大好き変態ライダーは気温が下がってくると、何だかソワソワしてしまいます。
紀伊山地もそろそろ雪化粧の時期ですね。
和歌山の龍神スカイラインもチェーン規制が始まってるので、おそらく雪が積もり出していると思われます。
年明けにはこんな感じかな?

さてさて、今年も本格的にキャンプツーリングのシーズンがやって来ましたので、
バイクの冬支度にも取り掛からねばなりません。
バイクに関して、今年も例年どうりの装備でほぼ問題無いと考えています。
以前の記事→冬季ツーリング装備まとめ(バイク編)
が、しかし、来年の1月~2月辺の厳冬期に、とある作戦を計画中でして…
(まだ、作戦を決行できるか確定していないので作戦内容は伏せさせて頂きますが…)
さらなる雪道を、今までよりも安全に走行出来る装備が必要と考えています。
長距離に及ぶ積雪路やアイスバーンを安全に走行するには、スパイクタイヤ以外の選択肢はほぼ無いでしょう。
今使用しているタイヤは今年で3シーズン目になります。
フロントがダンロップのD603、リアがピレリのMT21をベースタイヤに使用しています。
3シーズン目ですがまだ大丈夫…かな?

このスパイクタイヤ、リアのグリップはそこそこなんですが、フロントが若干不安なんですよね。
ダンロップのD603ベースなのでブロックの高さがあまり無く、
アイスバーンは問題無いのですが、積雪が多くなると少し厳しいです。
そこで、某オクでたまたま見つけたスパイクタイヤが良さげだったのでポチりました。
右が新たに購入したタイヤ

ブロックも高く、積雪にも強そうです。未使用新品で1万円程でしたのでかなりお買い得でした(^^)
それから、今まで使用していたタイヤも、今回購入したタイヤも、
タイヤの端っこのブロックにはスパイクが打ち込まれていません。
実際、走行中はバイクをそこまでバンクさせる事は無いのですが、転倒した際にバイクを起こす時に、
端っこにスパイクが無いとバイクが滑ってしまいかなり大変です。
それから、車が作ったワダチから脱出する際にも有効です。
その端っこのブロックに追加でピンを装着しようと思いポチったのがこちら。

アメリカから海外通販で取り寄せた「KOLD KUTTER」の簡易スパイクピンです。
250本入りで20ドルほど。送料合わせて40ドルちょっとでした。
購入先のサイト→KOLD KUTTER
通常のスパイクピンと違い、ねじ込み式ですので簡単に装着できます。
ネジ部分の長さは10mmぐらい(サイズは色々ありました)

頭は六角です

充電ドライバーのビットと同じサイズ

簡単に打ち込めます

打ち込み状態

ビット式のドライバーがあれば人力でもねじ込めます。

でも、装着が簡単なだけに簡単に抜けてしまいそうで不安なんですよね。
走行テストもきっちり行ってから本番に備えないといけませんね。
これが使い物になるのであれば、結構お手軽に雪用タイヤの製作が可能です。
フルサイズのオフ車用にスパイクタイヤを購入するとなると、前後セットで7、8万円は掛かりますし、
スパイクタイヤの自作となると、道具だけでも結構な金額になりそうです。
この簡易スパイクが走行に耐えうる物なのか、テストの結果はまた報告したいと思います。
ちなみに、250cc以上のバイクのスパイクタイヤは地域により条例で規制されています。
もちろん私は積雪路でのみスパイクタイヤを使用しており、
アスファルトが露出している路面はノーマルタイヤで走行しています…。
スパイクタイヤの使用にはお気を付け下さい…。
追記
「KOLD KUTTER」の簡易スパイクピンについて。
材質はおそらく焼入れした鉄だと思うのですが、やはり耐久性は乏しいですね。
本来のスパイクピンはタングステンの超硬チップが埋め込まれているので、
アスファルトを走行してもあまり磨耗しないのですが、
KOLD KUTTERだと直ぐに無くなってしまいました。
雪国にお住まいで、出発から帰着までずっと雪や氷の上を走れる方なら良いと思うのですが、
私の様な使用方法だと全くダメでした。
素直に本来のスパイクピンを打ち込む方が良い様です。
タグ :雪中ツーリング